Taro's Working Father Lab.

仕事と子育ての両立に奮闘するパパのための「カンニングペーパー」的ブログ

(0ヶ月〜) 男性の育児に関するキーワードが、ますます父親の育児を受け身にしていく

今回はマインドセットと言うよりはコラムに近いですが、、
 
 

巷の男性育児に関する言葉が、男性の能動的な育児関与を妨げているのではないか

 
女性の出産後のキャリア維持の難しさ、核家族化、近隣住民・コミュニティとの関係希薄化などで男性の育児への関わりを推進する動きは様々あります。
 
しかし、潜在意識として、母親ありきで父親はサポートというニュアンスが、「イクメン」にしても「男性の育児参加」にしても、色々な言葉に現れていると感じます。理由は後で書きますが、あながち、男性の育児への関わりを叫ぶほど、「受け身な」関わりは増えるものの、本質的に父親も育児に母親同様に能動的に関わることに対しては足を引っ張りえないと思います。
 
いくつか父親にとって重要なマインドセットをこれまでにもまとめています。それらを更に一言で言うと、要は「プロジェクトや事業の責任者のように、何をすべきから能動的に考え、能動的に動け」と言えます。
この「能動的に」と言う最も重要な部分が、昨今の父親の育児への関わり方の表現で削られてしまっています。
 

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イクメン」「育児参加」「育児休暇」どれも育児することが特別、サポートする程度の関わりを前提にしているニュアンス

 

イクメン

育児するメンズ。裏を返せば、育児しないメンズがいる。かつ、「育児しないメンズ」が標準なので、あえて「育児する」という枕詞がつくわけです。確かに現実問題、令和元年時点で40より上の世代ではそれが事実ではあるんだと思います。ただ、この表現をすると、育児することが「プレミアム」なことでプラスアルファな印象があります。結果、ちょっとお願いされた沐浴をさせたり、保育園の送りをしたりしただけで「あぁ、俺って育児してる」と感じてしまいます。

 
 

「育児参加」

参加って受け身な感じしませんか?
想像してみてください。あなたが肝いりのプロジェクトや新規事業の立ち上げに、誰かを指名したとします。実働はまだ彼一人で、あなたは彼が必要なヒトモノカネを巻き込むことを期待しています。その彼が最初の挨拶で「今回の新規事業立ち上げに参加させてもらいます、xxです。」と言うのと、「今回の新規事業の立ち上げをさせていただく/リードさせていただくxxです」と言うのでは、後者の方が能動的になる印象がありませんか?
 
育児参加って、イメージとしては「色々必要なことややり方は事前にまとまっていて、何やれば良いか教えてくれたら俺っちも色々やりますよ」ってニュアンスが漂っているように思います。少なくとも僕自身最初はそんな感じのスタンスだったように思います。「育児協力」は、よりその響きがありますね。
 

「育児休暇」

これも別の記事で書きましたが、「休みの間に子育てお手伝い」というニュアンスが出てしまいます。
 

よりドラスティックなマインドセット変化を誘うなら、より一歩踏み込んだネーミングに変えよう

 
例えば、、
  • 育児しないメンズ: 「妻はもっと育児に関わってほしいと思っているのに育児しないメンズ」を、ポジションとって「ほったらかし夫」、ないし、「育てないマン」
  • 育児参加:「育児共同リード」とか「父親のCIO (Chief Ikuji Officer)化」とか。
  • 育休:「育児専念期間」(いくせん)
 
と言うことで、そろそろ子育てに参加する父親は増えてきて、それがスタンダードになりつつあるので、更に父親が育児に能動的に関わるようにするために、いろんな言葉をアップグレードした方が良いのではないでしょうか?
 
-----------おわり-----------