Taro's Working Father Lab.

仕事と子育ての両立に奮闘するパパのための「カンニングペーパー」的ブログ

(0-7歳) Incredible Years シリーズ: スペシャルタイムの過ごし方 (ペアレントトレーニング 第2回)

前回に引き続き、Incredible Years というペアレントレーニング(ペアトレ)の講座を受けての学びの共有です。前回は、全体の枠組みと、その中での「一緒に遊ぶ」ということの重要性、そのための「スペシャルタイム」というコンセプトを紹介しました。今回はそのスペシャルタイムをどう過ごすか、というところを紹介したいと思います。

とにかく、10分でも良いので120%自分の注意を子どもに向ける。スマホなし、他の家事育児タスクなし。

 
まず、この「スペシャルタイム」の目的は、子どもに「親は自分のこと見てるんだな、考えているんだな、信頼できるんだな」と思ってもらうことにあります。それによって、例えば子どもがグズったり、考えが対立したときなどにきちんと状況を理解してもらったり、お互い譲歩したり、ということができるようにする土台の形成にあたります。そういう意味で、当たり前っちゃ当たり前ですが、とにかくこの時間は、自分の意識を120%子どもとのコミュニケーションに向けます。
 
まずスマホは目のつかないところに置いておき、通知のチェックもしない。スペシャルタイムの間は料理の準備に立ったり、他のことはしない。
 

スペシャルタイムの時間に何をするかは、子どもが決める。
その中でも子どもにできるだけリードさせる

120%意識を集中、というと、どうしても気合が入って、「あれしようか、これ良いんじゃない?」などと言ったり、その最中も色々とこちらからあれこれ言いたくなってしまいますが、「子どもが主導権を握ってリードする遊び(Chiled-led play)」にするのが大事です。なので、スペシャルタイムの始めも「この遊びしようか?」というよりは、よりオープンに「どんな遊びがしたい?」というような問いかけにして、なるべく子どもが自分の発想で遊びをすすめて、それに対して親がのっかってあげる、というのが理想的です。
 
実際には、子どもに本当にオープンに選ばせると、今この瞬間はちょっと難しい遊びなどをやりたいと言い出す可能性もあります(例:時間がそこまでないのに、「公園にいって砂場で遊びたい」と言われる)。そうなって「それは難しいの」と言うと、子どもが「リードしている」という感覚も薄れるので、そこは聞き方を工夫して「今から10分くらい一緒に遊べるよ。おうちの中でどんな遊びがしたい?」などとさりげなく選択肢に制限を設けておくことが重要です。

 

とにかくその時間を楽しむようにするし、楽しめる範囲で無理しない。
そして、ポジティブな言葉がけを行い、否定しない。 

実際にスペシャルタイムとして遊んでいる間は、とにかく子どもとの時間を楽しむように意識します。せっかく他の仕事や家事育児はいったんやめての時間かつ、親が楽しんでいなければ、一緒に遊ぶ子どもにとっても心地よい時間にはなりにくいのではないでしょうか。
 
ただ、個人的には、「楽しもう!」というよりは「無理しないでおこう!」と考える方が自然と結果的にはリラックスしてその時間を楽しめるように思います。例えば、仕事が結構残っているのに「よし、30分スペシャルタイムするぞ!」と意気込んでも結局仕事のことが気になって、あんまり子どもとの時間に集中できない、とか、むしろ子どもにイライラする、というのは非常に考えられます(自分の場合)。なので、現実的に自分として割ける時間で行いましょう。
 
また、遊んでいる最中は、子どものことを観察して、色々と具体的にポジティブな声かけをしてあげます。例えば、子どもが何かブロックで組み立てていれば、「それ良いね」だけではなく、「そのブロック、すごくかっこよくて良いね。ブロックで色々作れるようになったね!」というような形です。子どもはまだまだアイマイな表現の理解は低年齢ほど発達していないので、できるだけ具体的に行いましょう。かつ、特に危険なことが起こりそうなどの場合を除いて、できる限り否定はせず、なるべく子どものしたいことを受け止めてあげましょう。
 
男性は女性よりも、トーンをあげたりテンション上げて褒める、ということが苦手なような気がするので、男性の場合、よりここは意識をしてする必要があるのかなと思っています。そういう意味でも、「仕事や他のことは一切横において、ある程度テンションあげてポジティブな声かけをしつつ、その遊びを楽しむ」ということになるので、いくら子どものことが好きだとはいえ、ぶっちゃけ30分いきなりこれを(特に仕事のある日に)するのは厳しいと思っています。そう言う意味でも無理のない範囲で、ただし、なるべく毎日コンスタントに続けていくことが重要です。
 
次回は、その「褒める・ポジティブな声かけ」について、もう少し具体的に見ていきます!
 

スペシャルタイムのまとめ

  • とにかく、10分でも良いので120%自分の注意を子どもに向ける。スマホなし、他の家事育児タスクなし
  • スペシャルタイムの時間に何をするかは、子どもが決める。その中でも子どもにできるだけリードさせる
  • とにかくその時間を楽しむようにするし、楽しめる範囲で無理しない。そして、ポジティブな言葉がけを行い、否定しない。